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モバイルバッテリーでHondaが拡げる移動と暮らし

時は2017年。Honda Mobile PowerPack(以下、モバイルパワーパック)事業責任者・中島芳浩は、アジアを駆け巡っていました。経済発展が進む中、排気ガスによる大気汚染が深刻なインド、インドネシア、離島ゆえにディーゼル発電用の燃料輸送に大きなコストがかかっているフィリピンのロンブロン島。

「Hondaのバッテリーと、再生可能エネルギーで電気を届ける。それで多くの人の生活が良くなる光景をイメージしたとき、この仕事に迷いはなかったです」

そう語る中島はたった2年でパスポート1冊のスタンプがいっぱいになるほど、現地に足を運びました。

モバイルバッテリーでHondaが拡げる移動と暮らし

その一方で、国内ではモバイルパワーパックの研究開発に全力が注がれていました。研究所でライフクリエーションのエネルギー商品全体を統括する岩田和之は「『環境負荷ゼロ』の循環型社会へ」と奮闘します。

Hondaが研究開発するモバイルパワーパックと、インド・インドネシア・フィリピンの3か国で行われた実証実験。そして2022年から始まるインドでのバッテリーシェアリングサービス。カーボンニュートラル実現へ向けた、Hondaの新たな挑戦に迫ります。

ライフクリエーション事業本部 新事業推進部 シニアチーフエンジニアHonda Mobile Power Pack事業統括中島 芳浩(なかじま よしひろ)

1984年、本田技術研究所入社。二輪車用無段変速機の研究に長く携わり、商品企画、経営企画を経て、2014年10月よりスマートコミュニティ企画室へ異動。翌年から、モバイルバッテリーの事業化に着手。

先進PUエネルギー研究所 エグゼクティブチーフエンジニア岩田 和之(いわた かずゆき)

1986年入社。エンジン設計に従事したのち、電動パワープラント研究に異動。2013年からスマートコミュニティ関連の新事業企画を担当。現在はHondaモバイルパワーパックをはじめとするライフクリエーションのエネルギー商品を統括。