第6回:別れは突然に。ルンバさんよありがとう
以前紹介したとおり、我が家には犬がいる。今年永眠した子と合わせて、2匹を飼いながら、住まいも転々としながら過ごしてきた。
犬はかわいい。大層可愛い。ただ抜け毛がすごい。こんだけ抜けて、何で禿げないんだ?! って不思議に思う程、年中抜け続ける毛。
なので、我が家の床はすぐに毛まみれになってしまう。1週間放っておいたら、部屋の隅はヤンキーの車のダッシュボードのように(って分かるのかしら。あれは年代なのかしら。)白いムートン並みにふわっふわになるのです(笑)
なので、ルンバを初て見たときは、「これよこれ。我が家に必要なのはこれ!!!」ってぎゅーーーん! って心鷲掴みにされた。
いえーい! ってノリで買うには少しお高いので、一応ちゃんと考える。考えた。これって大事? 自分がやる気さえ出してちょぃちょぃって床掃除しちゃえばいいんじゃない? そんな豪邸に住んでるワケじゃないんだから。って自分で言聞かせながら我慢する日々を過ごしていたけれど、ある日の夜中、お酒飲みながらテンション高くネットを見てる間にボタンをポチっと……
夜中のラブレターとショッピングはヤバいですね。翌朝「うわーーーー!!!」って自分を罵倒したくなるようなもんです。あのテンションに名前をつけたい。
結局、我が家に来たルンバさん。ルンバを買ってよかったなと思った事は、ルンバのお掃除機能はもちろんですが、一番良かったのは、ルンバを動かす為に、床にぽいぽい脱ぎ散らかしていた洋服とかを片付けることかしら(笑)ルンバで掃除をするために掃除をする。そんな皮肉っぽい効果に案外感動したりした。そして、それが面倒臭くてルンバを使うのも少なくなったとかならなかったとか。そんなずぼらなワタクシ(笑)
ルンバに猫が乗ってるYouTube動画とか見たりして、うちの犬もルンバ犬になればいいのにーーー!!! って何度か乗せようとしてマジ切れされた(笑)むしろ大っ嫌いだったみたいで、ルンバが家の中ででっかい面で自由に行き交ってるのにホント不快感丸出しだったワンコたち。怖くて寄れないっていうジレンマまで抱えてたっぽい!
それから月日が経ちまして、ある年の夏。東京ではひっどいゲリラ豪雨が降りました。そのゲリラ豪雨の時、なんとまぁ我が家、部屋中10cmちょっとの床上浸水に見舞われました。立ち尽くす私。じゃぶじゃぶ楽しむ犬。もう、その光景はシュールすぎるったらありゃしない。
どうしていいか分からず、とりあえずツイートしてる自分。(第1声 笑)(停電までしてる時)
翌日筋肉痛に見舞われるまで水の掻き出しを頑張って、掻き出せない所は雑巾で絞ったり、ペットシーツ(犬のトイレに敷くもの)を使ったりして、夜中まで掃除したよ……あー、すごいね。ホントすごいね。
綺麗になった部屋の中に残ったのは、ずぶぬれのモノの数々。その「ゴミ」の中に、掃除機からただの重機オブジェ的なものになってしまったルンバ君やパソコン達が――
それからさらに2年が経ちました今ですが、新しいルンバが家に訪れることはなく、床の上ふわふわ計画の座長として、ずぼらな生活をおくっているのでした。うふふ。