スマホで家電の電気代を見える化して分かったこと:見える化で分かったもの
ラトックシステムのBluetoothワットチェッカー「REX-BTWATTCH1」(標準価格税別8400円)を使えば、Bluetoothでスマートフォンに接続するだけで、消費電力量や電気代などの“見える化”が手軽に行えることを前回の記事で紹介した。今回は、代表的な家電製品ごとに、実際に測定した1日グラフのデータを紹介していく。
ラトックシステムのBluetoothワットチェッカー「REX-BTWATTCH1」。コンセントとプラグの間に取り付けて測定を行い、データはスマホで閲覧する主な家電製品の消費電力量や電気料金をチェック
本製品でさまざまな家電製品の消費電力量を測定すれば、電気代を節約するために注力すべきポイントが見えてくることが、以下の内容からご理解いただけるはずだ。
分かりやすくするため、以下では「消費電力量」「電気料金」「CO2排出量」の3つの画面を、横に連結して表示している。いずれも上段が時間別モード、下段が累積モードでの表示だ。
ノートPC
レノボ・ジャパン「ThinkPad X1 Carbon」(2016年モデル)
時間別の表示累積表示筆者宅では常時オンの状態にあるノートPCだが、消費電力は作業中でおよそ30Wh、作業していない時は20Whまで落ちる。一日に直すと585Whということで、電気料金でいうとだいたい14〜15円/日である。スタンバイなどを駆使すれば10円/日程度に抑えられるかもしれないが、逆に言うとそのくらいの差しかない。無理に省エネを心がけて作業効率を落とすよりは、現状のままでよさそうである。
このグラフには含まれていないが、ノートPCに接続している2台の外付けディスプレイが、ノートPC本体とほぼ同等の電力を消費しており、PC周りを合算すると実際にはこの約2倍、約30円/日の電気代がかかっている。PC関連製品の場合、本体よりも外付けデバイスの消費電力量が高いことも考えられるので、測定と分析をするにあたっては、それらの存在を見落とさないように心掛けたい。
液晶TV
東芝 REGZA「42Z3500」
時間別の表示累積表示筆者宅でTVは、朝方に約1〜2時間、夕方から夜にかけて数時間ほどつけっぱなしになっているのが常だ。そのため時間毎グラフでは、朝と夕、一日に2回大きな山ができている。日中仕事に出て昼間は自宅に誰もいないケースでは、これと同じ形になっている人は多いのではないだろうか。
さて実際の電力消費量だが、ピーク時で1時間あたり180〜240Whで、電気料金に換算すると40〜45円/日、1カ月だと1000円の大台を超える。2007年発売のモデルということもあり、昨年発売のほぼ同サイズのモデルに比べて消費電力は高めだが、いずれにせよノートPCよりははるかに上だ(本製品の公称値は292W、2018年発売の43型「43M520X」が121W)。
TVに関しては視聴時間はもちろん、画面サイズの違いによっても消費電力は大きく変化する。また筆者宅ではTVの音声は別途外付けスピーカーからも出力しているので、TVの内蔵スピーカーから音声を出している場合、消費電力はさらに増えるだろう。こうしたステータスの違いによる消費電力の変化を、時間をかけて1つずつ確かめていくのも面白い。
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