また電気代の値上げ……電力会社の見直しポイントと乗り換え術
また電気代の値上げ……電力会社の見直しポイントと乗り換え術
2021年に入り、売電単価の値上がり傾向が続いています。特にこれから新型コロナウイルス感染症拡大の影響でテレワークが増え、家にいる時間が多くなったこともあり、電気代の負担が増えていることを実感している方も多いのではないでしょうか。 また、本格的な冬を迎え、暖房費のことを考えると、何とか節約する方法はないかと考えるものです。今回は電気代を安くする方法と、ポイントについて解説します。
新電力の活用
電気代が高いと感じている方におすすめなのが、新電力の活用です。2016年4月1日以降、電力の小売全面自由化が始まったことは記憶に新しいのではないでしょうか。 この自由化により、これまでは各地域の電力会社(東京電力、関西電力、中部電力など10社)としか契約できなかったものが、自分で好きな電力会社やメニューを選べるようになりました。 実は、この電力の小売自由化は2003年にすでに開始されています。しかしその時点では、まだ対象が「特別高圧」区分となっており、大規模な工場やデパート、オフィスビルのみが対象となっていました。 その後、2004年4月からは一部の「高圧」区分の利用者、そして2005年4月にはすべての「高圧」区分の利用者に拡大され、そして、今回2016年4月より、「低圧」区分である一般家庭などが対象に含まれることになりました。
電力会社の見直しポイントとは?
現在登録されている小売電気事業者は、733事業者(2021年11月26日時点)です(※2)。もちろん、すべての事業者から自由に選べるわけではなく、提供エリアや一般家庭への提供を行っているかどうかを調べたうえで検討する必要があります。 また、現在は提供していなくても今後提供予定の事業者もありますので、資源エネルギー庁のサイトを随時確認しておきましょう。 ■電気料金プラン利用した電気料金については、毎月郵送もしくはメールで届く「電気料金のお知らせ」で知ることができます。このお知らせを見ると、現在どのようなプランで契約しているかが分かります。 従来の電力会社でよく選ばれていたプランは「従量電灯プラン」といわれるものですが、最近では、よく利用する時間帯によって料金単価が異なるプランや、オール電化住宅向けのプランも用意されています。よって、利用したいと思う新電力会社を複数選択し、そのうえで自分のライフスタイルによってどのくらいの電気代となるのかを比較することが大切です。 各新電力会社の公式サイトには、乗り換え前と乗り換え後でどのくらい電気代が変わるのか、シミュレーションできるようになっていますので、活用してみましょう。 その際には、「年間の平均使用料」「年間で最も多く使った月の使用料」「年間で最も利用が少なかった月の使用料」の3つの視点で比較してみましょう。 ■従量料金の比較が大切毎月の電気代は、基本料金と従量料金を合わせた額で計算されます。基本料金は契約しているアンペア数で決まりますが、従量料金は決められた料金単価に使った分の電気使用量を乗じて計算します。 したがって、一人暮らしの場合であれば、そこまでの使用電力量とならないことから、できるだけ基本料金を安く設定している電力会社を選ぶとよいでしょう。なかには基本料金を0円として、従量料金のみで請求する新電力会社もあります。一方で家族の人数も多く、常に誰かが家にいるケースのように電気使用量が比較的多い場合であれば、使用量に応じて請求される従量料金の安い電力会社を選ぶことをおすすめします。
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