マイクの使い方講座5:マイクやケーブルのメンテナンス方法|TuneGate.me マイクの使い方講座5:マイクやケーブルのメンテナンス方法|TuneGate.me
マイクの使い方講座5:マイクやケーブルのメンテナンス方法
マイクの使い方講座5:マイクやケーブルのメンテナンス方法
2015/12/05
宅録でのマイクの使い方についてレクチャーする「マイクの使い方講座」。第5回(最終回)はマイクやケーブルのメンテナンスについて解説します。
■定期的にマイクやケーブルのメンテナンスをしよう!
ボーカルのレコーディングが終わったら、その都度マイク本体の網目状の金属部分を楽器用のクロスなどでキレイにふき取りましょう。スタンドに取り付けるタイプのポップガードは、布製と金属製のいずれも水洗いが可能です。洗った後は、風通しのいい場所に置いて、しっかりと乾かしてください。マイク本体やケーブルの端子部分は、月1回くらいの割合で無水エタノール(アルコール)を綿棒に付けてクリーニングしましょう。無水エタノール以外の水分を含んだアルコールを使うと端子がサビてしまうので、必ず無水エタノールを使ってください。なお、3ヵ月に1回程度、接点復活剤を綿棒に付けて端子に塗ると、信号の通りが良くなって音質が向上します。接点復活剤をごく薄く塗って、あとは綿棒でしっかりふき取ればOKです。
■マイクのメンテナンスに使用する道具
マイクなどの掃除には、左画像にある道具を用意しておくといい。①無水エタノール、②通常サイズの綿棒、③赤ちゃんサイズの綿棒、④楽器用のクロス、⑤カメラ用のレンズクリーナー(不繊ペーパー)、⑥接点復活剤。無水エタノールは薬局などで500mlのものが千円ぐらいで手に入る。レンズクリーナーや不繊ペーパーは、家電ショップやホームセンターなどで700円前後で入手可能だ。接点復活剤は楽器店で500〜2千円ぐらいで手に入る。
マイク本体のメンテナンス
まずは先端の網状の部分を楽器用クロスなどの乾いた布でふいて水分を取る(左)。端子部分は、通常サイズの綿棒に無水エタノールを染み込ませて付着している汚れを落とそう(右)。なお、無水エタノールはすぐに乾くので、多めに付けても大丈夫だ。
ケーブル類のメンテナンス
マイクケーブルのメスの端子は穴が小さいので、赤ちゃん用の綿棒を使うといい。やはり無水エタノールを染み込ませて掃除する。なお、フォーン端子が付いているケーブルは、ホコリが出ないカメラ用のレンズクリーナーで拭いてやろう。
マイクスタンド収納時の注意点
マイクスタンドをしまう時は、ブームの角度調整用のレバーを必ずゆるめるようにしよう。これを締めたままにしておくと、中に入っているストッパーのゴムが硬くなってしまい、ブームをしっかり固定できなくなってしまうからだ。これは掃除のノウハウではないが、マイクスタンドを長持ちさせるのに有効なテクニックだ。
ポップガードのメンテナンス
ポップガードは真水でジャブジャブ洗って唾やホコリを洗い落とそう。なお、汚れがひどい時は台所用の中性洗剤を水で30〜50倍ぐらいに薄めて洗ってやるとキレイになる。
【豆知識】マイクは湿気のないところにケースなどに入れて保管しよう
マイクにとって湿気や熱、振動は大敵です。そのため、プラスチック製の密閉できるケースの底にスポンジやエアパッキンなどのクッションを敷き詰めて、乾燥剤を入れて保管しましょう。乾燥剤は、おせんべいなどのお菓子の袋に入っているものでも有効です。部屋に出しっ放しにしておいて、常時風が当たるような状態ではマイクの感度が劣化するので注意しましょう。本格的に保管をするなら、カメラ用のデシケーター(防湿庫)がオススメです。
このようなホームセンターなどで手に入るケースに乾燥剤を入れておけば、簡易的なマイク保管ケースとして使用できる。
トーリ・ハンのNT- 83 -MIIWHというデジケーター(防湿庫)。無音で無振動なため。多くのプロが愛用している。価格は¥39,900。
文:布施雄一郎写真:小貝和夫協力:佐藤 貢