02

Feb

テレワーク中のストレスを減らすべく、掃除の自動化と洗濯機のスマート化に挑戦した:テレワーク時代のスマート家電(1/3 ページ)

新型コロナウイルス(COVID-19)騒動で、通勤電車やオフィス環境などで3密を避けるためにリモートワークが推奨され、可能な企業の多くが応じた。

筆者のような仕事(フリーのライター)では、通勤の必要がなく、「世間のリモートワーク化とは関係ないのでは?」と言われそうだが、出かけて取材をすることがガクッと減ったり、発表会や展示会がなくなったりで、案外無関係でもない。オフィスワーカーの多くが会議をオンラインに移行したのと同じく、取材も画面越しとなったのだ。

そのようなわけで、ずっと家にいると気にかかるのが、床に積もるホコリや髪の毛の渦だ。想像したくもないだろうが(そして、想像させたくないのだが)、筆者宅では、40cm以上あるような長い長い髪の毛が床のあちこちに落ち、場合によっては文字通りとぐろを巻いていることもある。

2019年は、1年のうち半分ほど外出していたため気にも留めなかったし、気づいても見て見ぬ振りもできた。ところが、ずっと家にいるとなるとそうもいかない。掃除をする時間はなくとも、何とかしないといけないのだ。

そこで頼ったのが、テクノロジーの力、そう、ロボットだ。

ありがたいことに、アイロボットのルンバだけでなく、今や各社からロボット掃除機が販売されている。価格も性能もそれぞれだが、スマートLEDシーリングライトを導入したこともあり、今回は「【+Style ORIGINAL】スマートロボット掃除機 G300」(以下、G300)を勢いで購入した。セールで8000円オフになっていたのも購入を決めた1つの要素となった。

+Styleの「スマートロボット掃除機 G300」。高級感はないが、それほどチープにも見えない。ルンバとの違いは掃き出しブラシが2つであることと、そのブラシが長いことだ

このG300は、+Styleの中でもハイエンドモデルにあたるロボット掃除機だ。少なくとも購入時はそうだった。価格は発売時に3万4800円、原稿執筆時は2万6800円(いずれも税込み、以下同)で済んだ。

テレワーク中のストレスを減らすべく、掃除の自動化と洗濯機のスマート化に挑戦した:テレワーク時代のスマート家電(1/3 ページ)

搭載したレーザーセンサー(SLAM)が、掃除中にルームマッピングし、短時間で効率の良い掃除を可能にする。それは、1度の充電でより広い面積を掃除できるということにつながる。途中でバッテリーが切れそうになっても、充電ステーションに一直線に戻り、充電完了後には元の箇所から掃除を再開してくれるので、やり直しなどの手間もかからない。

多くのロボット掃除機と同様、G300の形状は円形だ。直径は約340mmでアイロボットのエントリーモデル「ルンバ671」と同じ。全体の高さは約82mmとスリムだが、レーザーセンサーが載っかっているため約102mmの高さとなり、床から10cmしか高さがないような家具下の掃除ができない。

レーザーセンサーの分だけ高さができてしまい、細い隙間へは入り込めないのが難点だ

筆者の場合、3年ほど前にルンバ890を購入した。掃除の面でかなり助かっていたのだが、不満を覚える点が1つだけあった。

それは、ダストボックスを水洗いできないことだ。ゴミを捨てるたびに、掃除用のウェットティッシュで内部を拭き、キッチンペーパーでから拭きをしていた。フィルター回りのホコリは、別のハンディクリーナーで吸い取ってもいた。

その点、G300ではルンバ890の半分ほどの価格ではあるが、ダストボックスの水洗いが可能で、しかも水拭きにも対応している。専用の水拭きモップと水拭きタンクを装着できるのだ。メンテナンスが楽になったし、床のちょっとしたベタつきを手間なくケアできるようになったおかげで、掃除に関係したストレスもだいぶ減った。

水拭きモップを装着したところ。モップを湿らせるための水拭きタンクはモップに隠れている

もっとも、吸引力はルンバ890の方が上だと感じるし(アイロボットは、ルンバシリーズの吸引力の数値を明らかにしていないのだ)、掃除の仕方もかなり異なる。ルンバ890が何度も同じカ所を掃除するのに対し、G300では同一箇所に対して一回だけの掃除なのだ。そのため、若干取りこぼしがあるのは否めない。

しかも、充電ステーションに戻るときでさえ、吸引のためのモーターをオフにする徹底ぶり。ルンバでは掃除しながら戻る動作中のG300「密を避けたい」とのことで家庭内でヘアカットをした後。G300を走らせるも、掃除しきれていない……

そのような場合は、「スポット指定」モードを利用しよう。1方向に1度きりではなく、指定したエリア内を縦横に走り、“2倍”の時間をかけて掃除をしてくれるのだ。

手動で掃除エリアを指定する場合、「エリア指定」と「スポット指定」モードを選べる。エリア指定では、1箇所を1度しか掃除しないが、スポット指定なら縦方向と横方向の合計2回掃除をしてくれる

とはいえ、スケジュール機能を使って毎日決まった時刻に掃除を開始してくれるのは便利だと思うし、その時間までに必ず床に落ちているものをどこかに片付けるという習慣付けができたのも良い。ずっと家にいると、「そこに何かがある」ことを何とも思わなくなってくるので、強制的に片付けるようになったのはスマート家電のおかげだと言っても過言ではないだろう。

また、別の部屋にいても掃除の開始/完了をスマホに通知してくれるのも良い。その部屋に戻るタイミングをつかめるからだ。

スマートフォンやスマートウォッチに掃除や選択の開始/完了を通知してくれるのもポイントだ。

続いて、洗濯機のスマート化に取り組んだ。

スマートではない家電もスマート化1|2|3次のページへ