エアコンクリーニング(掃除)を自分でする方法は?簡単安全な4つの工程を紹介!
「エアコンからカビのにおいがする」「パネルを開けたらフィルターに埃がびっしり!」そんな時、自分でエアコンクリーニングをしようと思う方は多いでしょう。
しかし、エアコンの掃除をしたことがないという方や久しぶりに掃除するという方は、エアコンの掃除方法がわからないこともあるかと思います。
そこで本稿では、エアコンを自分で掃除する方法を解説!掃除する時の注意点や洗浄スプレーを使用した方法もご紹介します。ぜひ自分でエアコンクリーニングする時の参考にしてください。
【簡単・安全】エアコンクリーニングを自分でする方法を解説!
ここでご紹介するエアコンのクリーニング方法の手順を守れば、簡単に安全に掃除ができるので順を追って行ってみてください。
エアコン掃除を自分でする時は、以下の道具を用意してください。
・掃除機・新聞紙・ハンディモップ・柔らかめの古い歯ブラシ・汚れても良いタオル(2枚)・台所用の洗剤(水で薄めたもの)・雑巾・割り箸
これらが用意できたら、まずはエアコンのフィルターから掃除していきましょう。
まずは、フィルター掃除から始めます。
フィルター掃除の所要時間はおおよそ20分。初めての方の場合は、30〜40分と見積もっておくと良いでしょう。
手順は以下のとおりです。
●手順1.エアコンの電源(コンセント)を抜く
最初にエアコンの電源(コンセント)を抜いてください。抜かないまま作業してしまうと感電などが起きてしまう場合があります。
●手順2.フロントのパネルを開ける
続いてはフロント(前面)のパネルを開けます。以下のポイントを押さえながら、パネルを開けてみてください。
・台座や脚立から滑り落ちないように十分に注意する・エアコンの正面に立ち、パネルの両端を両手で掴み手前へ引く・この時パキパキと音が鳴ることがほとんどですが、あまり気にせず優しく引く※強引にならないように注意
●手順3.掃除機でフィルターについた埃を吸い取る
パネルを開けるとフィルターがあるため、まずはフィルターについた埃を掃除機で吸いましょう。
フィルターをはずす前にこの工程を入れておかないと、フィルターをはずした際に埃が周囲に舞いやすいです。
●手順4.フィルターをはずす
続いてはフィルターをはずしましょう。フィルターをはずす時は、優しく取りはずしてください。
いくら掃除機で軽く埃を吸い取ったとはいえ、埃が舞わないわけではありません。
フィルターには小さな取手が前面についていることがあるため、取手を掴み1度上部へ押し上げた後、手前に引いて取りはずします。
●手順5.フィルターの表面に掃除機をかける
次は、取りはずしたフィルターの表面を上にした状態で、広げた新聞紙におきます。新聞紙においたら、フィルターの表面についた埃を掃除機で吸い取りましょう。
この時裏面から掃除機をかけてはいけません。埃は表面に溜まっているため、裏から吸ってしまうとフィルターの網目に埃が詰まってしまいます。
●手順6.フィルターの裏面をシャワーで水洗いする
フィルターの表面に満遍なく掃除機をかけたら、裏面からシャワーをかけて水洗いをしましょう。
この工程は掃除機で取りきれなかった埃を取り切るためなので、必ず行ってください。
●手順7.細かい埃を歯ブラシでこそぎ落とす
水をかけたことで、取り除ききれていない埃をよく視認できるようになります。
フィルターに残っている埃を歯ブラシでこそぎ落としてください。この時水で薄めた台所用洗剤を使うと、フィルターを極力傷つけずに掃除できます。
とはいえ、強い力で擦っては意味がありません。歯ブラシは優しく動かしましょう。
強い力を使ってしまうと、フィルターの網目が乱れたり穴ができてしまいます。
●手順8.水気を拭き取りしっかりと乾燥させる
フィルターの埃を完全にシャワーで落とし切ったら、水気を拭き取ります。タオルをポンポンと優しく押し当て、水分をとっていきましょう。
タオルで大方の水気が拭き取れたら、そのまま水気が飛ぶまで乾燥させてください。
水気が多く残ったままエアコンにフィルターをセットし稼働させてしまうと、故障の原因になります。
フィルターの掃除が完了したら、エアコン内部(フィンや送風ファン)を掃除していきます。
エアコン内部は、素人が掃除する場合簡単な掃除にとどめましょう。所要時間は約10分です。
●手順1.ハンディモップで埃をはらう
まずは、フィルターをはずした状態のエアコン内部の見えている部分、表面についている埃をハンディモップを使ってはらいます。
この時、内部の奥の奥まで掃除したくなってしまうかと思いますが、エアコン内部は無闇に触れては危険なため、見える箇所だけの埃をサッとはらう程度にしてください。※埃を押し込まないように注意
●手順2.熱交換器(冷却フィン)に掃除機をあてる
次に熱交換器(冷却フィン)の部分に掃除機をあてていきます。
フィンの表面についている埃が取れれば問題ないため、こちらもサッと吸う程度でOKです!
続いては、エアコンの吹き出し口の掃除に突入です。
掃除方法は簡単で、水で濡らし硬く絞った雑巾を使って拭き取るだけです。割り箸などに雑巾を巻き付けて細かいところを掃除するのもおすすめ!ただしこの時エアコン内部には触れず、プラスチック部分だけを拭くようにしてください。
吹き出し口を覗いてみるとわかりますが、掃除をしばらくしていないとカビが溜まっていたり、埃がついていたりと汚くなりやすい部分となっています。
いくらフィルターや内部を掃除できていても、吹き出し口の掃除ができていなければ、エアコン稼働時に出てくる風はカビや埃を部屋中に蔓延させるだけになります。
そのため、エアコン吹き出し口の掃除は必ず行いましょう。
最後に、ハンディモップを使ってエアコンのボディを掃除しましょう。
前面や側面をハンディモップで撫でるように掃除してください。
特に忘れやすいのはエアコンの上部です。エアコンの上には埃も溜まっているため、必ずハンディモップできれいにしましょう。
ボディの掃除ができたら、乾いたフィルターをエアコンへセット。コンセントを挿して電源を入れたら、最初は送風運転をさせましょう。
この工程を挟むことでフィルターを完全に乾かすことができ、カビの発生を抑えてくれます。
エアコンクリーナー(洗浄スプレー)は危険?自分で掃除する時に使うべきではない?
エアコンクリーニングをする際、市販のエアコンクリーナー(洗浄スプレー)を使うという方は多いでしょう。
エアコン内部にスプレーするだけで簡単にできる掃除方法ではありますが、実はこの掃除方法はあまりおすすめできません。理由は以下のとおりです。
洗浄スプレーを使った場合、冷却フィンの奥の奥まで洗浄液が届いてくれません。
これでは洗浄液で浮かせたカビや埃を全て落とし切ることができず、エアコン内部に汚れが溜まったままになってしまいます。
これを放置すると、さらにカビが増殖する恐れがあります。
エアコンの電源を抜いていない状態でエアコンクリーナーを使用した場合、送電線部分に洗浄液がついてしまいショートを起こしてしまうことがあります。
これにより火事が発生してしまうという事例が何件もあるため、エアコンクリーナーの使用はあまりおすすめできません。
エアコンクリーナー(洗浄スプレー)を使用して自分で掃除する場合
エアコンクリーナー(洗浄スプレー)を使ったエアコンクリーニングはあまりおすすめできないものの、「自分でできるだけエアコン内部まできれいにしたい」という方は、以下の方法で掃除をしましょう。
用意する道具は、以下のとおりです。
・防カビや抗菌効果のあるエアコンクリーナー(洗浄スプレー)・ビニールシート・ゴム手袋・掃除機・綿棒や使い古しの歯ブラシ
エアコンクリーナー(洗浄スプレー)を使用したエアコン掃除の手順は、以下のとおりです。
1.エアコンの下の床、もしくは家具にビニールシートなどを敷く2.電源プラグ(コンセント)を抜く※火事につながらないように必ず抜きましょう!3.ゴム手袋を装着4.先ほどご紹介した手順でフィルターを掃除5.エアコン内部(送風フィン)についている埃を掃除機で吸う6.掃除機で吸い取りきれなかった埃汚れを、歯ブラシや綿棒で撫でるように取り除く※歯ブラシや綿棒は、フィンの目に沿って動かす7.エアコンクリーナー(洗浄スプレー)をフィンに噴射する※フィンから10cmほどの場所から吹きかけましょう!使用方法は製品の裏面を要チェック!8.10分程度そのまま放置※ドレンホースから洗浄液と共に汚れが排出するのを待つ9.汚れが排出されたのを確認したら、乾燥済みのフィルターを設置し電源を入れ送風運転をする
上記の手順を守ればエアコンが故障したり、火災が起きることはほとんどありません。
ただし、エアコンパネルを開いた時に「お客様自身でエアコン内部の洗浄をしない(画像参照)」と記載がある場合はエアコンクリーナーでの掃除はしないようにしてください。
どんなにエアコンをきれいにしたくとも、故障してしまえばなんの意味もありません。
自分で掃除した場合の故障が心配であれば、プロにエアコンクリーニングを頼むことも検討してください。
高圧洗浄機でのエアコンクリーニングはおすすめできない?
ネット上でエアコンクリーニングの方法を検索すると、高圧洗浄機を使用する方法がヒットします。
しかし、エアコンを自分が用意した高圧洗浄機を使い掃除するのも、エアコンクリーナーの使用と同じく、おすすめできません。
「エアコンクリーナーではフィンの奥の奥まで洗浄液が届かないからこそ、高圧洗浄で奥まで洗えるのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、車のボディや家の窓の汚れを落とすことが目的で作られた市販の高圧洗浄機の噴射では、圧が強すぎてエアコン内部が故障してしまう恐れがあります。
エアコン内部のパーツが壊れたり、水が飛び散って後々エアコン内部が錆びてしまうことも。そのため、自分で高圧洗浄機を使ってのエアコン掃除はしないようにしましょう。
エアコンの室外機のクリーニングも忘れずに!
エアコン掃除というと、ついついエアコン本体のみの掃除で終わってしまいますが、エアコンの室外機の掃除も必要です。
まずは室外機の周囲をきれいにしてください。置いている場所によっては落ち葉が溜まっていたり、周囲に物をたくさん置いているというご家庭もあるでしょう。
室外機は室内の空気を排出するため、周りに障害物はおかないように注意してください。※室外機カバーはOK
周囲を掃除したら、雑巾やほうきを使って室外機のボディーを掃除します。空気の吹き出し口は歯ブラシなどで埃を優しく取り除き、掃除機で吸ってあげるのが良いでしょう。
自分で掃除する際は室外機の外側だけの掃除に留まり、内部の掃除はプロの手を借りてください。
お掃除機能付きのエアコンは自分でクリーニングが必要?
エアコンには「お掃除機能」がついている種類もあります。お掃除機能がついている場合、エアコンクリーニングを自分で行う必要があるか気になりますよね。
ここでは、お掃除機能付きエアコンの掃除は必要なのかを解説します。
お掃除機能付きであれば勝手にフィルターを掃除してくれるため、自分でフィルター掃除をする必要はありません。
リモコンに「お掃除」というボタンがあれば、ボタンを押すことで自動で掃除をしてくれます。
自動でフィルターの掃除をしてくれた時に出た埃は、エアコン内のダストボックスに溜まっていきます。ダストボックスに関しては自分での掃除が必要です。
そのままにしておくと埃やチリが溜まってしまいカビ発生の元にもなるため、必ずダストボックスは定期的に確認し、掃除を欠かさないようにしましょう。
お掃除機能付きのエアコンの中には「内部クリーン」をしてくれるものもあります。リモコンの「内部クリーン」を押すことで冷房や暖房が停止、送風をしてくれます。
この機能が冷房によって発生した内部の結露などを乾燥させ、カビの発生や匂いを防いでくれます。
エアコンのお掃除機能を使用しても、すでに発生してしまっているカビは落とすことができません。そのため、この場合は、先述した方法で自分でフィルター掃除をしたり、吹き出し口の掃除を行ってください。
エアコンをきれいな状態で保つには?
ここではエアコンをきれいな状態で保つコツをご紹介します。
フィルターの掃除を一定の期間で行えば、カビの発生を防ぐことができます。
フィルターの掃除は3ヶ月に1回程度で、埃が溜まってきたなと思った時に行いましょう。
エアコンの送風機能を稼働させエアコン内部を乾燥させることで、こちらもカビの発生を抑えることができます。埃や水分がカビの餌となるため、フィルターの掃除とともにエアコン内部を乾燥させることはとても大切です。
特に冷房や除湿を稼働させた後は、1時間程度の送風をおすすめします。
こまめな換気もエアコンをきれいな状態で保つことができます。
エアコンは、室内の空気を取り込み循環させています。そのため、部屋の中に埃やカビが発生しているとエアコン内部にも汚れが溜まることになってしまいます。
換気をして部屋の中の空気をきれいな状態にしておくことが大切です。
エアコンクリーニングはプロに頼むのがおすすめ!
ここまでは、自分でエアコン掃除する方法や注意点をご紹介してきましたが、「エアコン掃除をする時間がない」「故障が怖い」という方は、プロの力を借りましょう。
エアコンを、自分ではなくプロに掃除してもらうのがおすすめな理由は、以下のとおりです。
●故障する心配がない
エアコンは繊細な機器なため、掃除の方法を誤ってしまうと故障してしまう可能性があります。先述したとおり、エアコンクリーナーの使い方を誤れば火事につながってしまうなんてことも。
故障や危険なことが発生してしまうことが不安であるならば、プロにエアコンクリーニングを頼みましょう。
●自分でやる手間が省けてよりきれいになる
エアコンクリーニングは、初心者なら1時間程度、慣れている方なら40分程度で完了できる場合が多いです。しかし体力を要するため、なかなかハードな家事と言えます。
数多くの家事に追われている主婦にとって、エアコン掃除は大きな手間です。そのため、プロに頼むことを検討しましょう。
プロに頼めば、自分で掃除するより格段にきれいになりますし、その時間を他の家事に当てられます。
エアコンクリーニングの単価相場は8,000〜25,000円です。
スタンダードタイプは8,000~14,000円程度とされており、お掃除機能付きのエアコンの場合は19,000~25,000円程度となっています。
エアコン本体の掃除にセットで室外機の掃除も6,000円程度で頼めるため、一度ハウスクリーニング業者へ相談してみましょう。
出典:エアコン壁掛け|カジタク
まとめ
エアコンクリーニングは自分で行う場合、今回ご紹介した方法でフィルターと吹き出し口の掃除をメインに行いましょう。エアコン内部を掃除する場合は簡単に埃を落とす程度にとどめ、故障しないように気をつけてください。
自分でエアコンを掃除する時間がない場合や故障するのが怖いという方は、思い切ってプロに依頼してみましょう。
年末の大掃除のタイミングでプロのハウスクリーニングに依頼し、その他の時期は自分でフィルターを掃除するなどがおすすめです。エアコンをできるだけきれいに保ち、部屋の中の空気もきれいな状態で日々を過ごしましょう!
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