「ダウンジャケット」に汚れ…すぐクリーニングに出すべき? 自宅で洗濯OK?
ダウンジャケットの手入れ方法は?
「ダウンジャケット」が活躍する時季となりました。ダウンジャケットを着ていると、油汚れや汗染みなどが付着することがありますが、汚れが付着した場合、すぐにクリーニングに出した方がよいのでしょうか。それとも、自宅で洗濯できるのでしょうか。また、春先、ダウンジャケットをクローゼットなどに収納する際の注意点やコツはあるのでしょうか。白洋舍(東京都大田区)の担当者に聞きました。【画像】ダウンジャケット、どう手入れをしたらいい?
汚れは染みの原因に
Q.ダウンジャケットが汚れた場合の対処法について、教えてください。すぐにクリーニングに出すべきなのでしょうか。それとも、自宅で水洗いが可能でしょうか。担当者「汚れが付着したら、落としにくい染みになる前にすぐ、クリーニングに出すことをおすすめします。ダウンジャケットは羽毛の飛び出し防止や保温性向上のために通気性が低い構造となっており、洗剤などが生地を通過しにくく、染み抜きが難しいからです。自宅で水洗いできるかどうかは衣類の洗濯表示を見て判断します。自宅で洗濯はできても、乾燥が難しいケースもあるので、その場合はクリーニング店に依頼するのがおすすめです」Q.汚れを放置すると染みになるとのことですが、汚れが付着したら、その都度、クリーニングを依頼してもよいのでしょうか。それとも、年1回にとどめるべきなのでしょうか。担当者「着用頻度が高い場合、シーズン中に数回、クリーニングすることをおすすめします。ダウンジャケットやコートには、外気に含まれるほこりや排出ガスが広範囲にわたって付くほか、首回りや手首が触れる箇所には皮脂や汗などの汚れが付くからです。小まめに洗うことで、ダウンジャケットに付着した汚れが落ちにくくなるのを防ぐことができます。気になる汚れや染みがある場合は、依頼するとき、汚れの位置や内容(いつ、何が付いたか)を店に伝えるとよいです」Q.水洗いをするときは、どのような方法で洗うべきなのでしょうか。担当者「先述のように、洗濯機使用の可否や、適切な洗濯温度を衣類の洗濯表示で確認して洗います。ダウンウエアは水洗いできる場合でも、手洗いの記号が多いと思います。この場合、中性洗剤とおけを使って、優しく丁寧に押し洗いをしましょう。おけの中で(1)手のひらで優しく押す(2)軽く持ち上げる(3)また押す――といった作業を繰り返します。表地がポリエステルやナイロンであれば、スポンジで表面をなでるように洗うと、汚れが落ちやすい物もあります。洗った後はおけからダウンジャケットを出し、2、3回、手のひらで優しく押して、水分を抜いてから干しましょう。小さいサイズのダウンジャケットであれば、バスタオルで優しく包むように巻くと、簡単に水分を抜くことができます。厚手の物や大きな物を洗うには、洗濯機に水を張ったり、風呂の浴槽を使ったりするとよい場合もあります。また、絞りにくいものは浴槽のふたを斜めにした所に置くなど工夫します。なお、ダウンジャケットは水を通しにくいため、脱水機を使用できない製品もあります。製品や洗濯機の注意書きもよく確認してください。干すときは、できれば平干しの状態で、時々振り動かして、内部のダウンをほぐします。襟や袖口など部分的に気になる汚れがあるときは、クリーニング店への相談をおすすめします」Q.春先に使い終わったダウンジャケットを収納する際の注意点やコツについて、教えてください。担当者「手入れをせずにそのまま収納すると、臭いや染み、カビなどが発生する原因となります。収納前に必ず、クリーニングに出すか、自宅で洗ってください。収納するときはクローゼットや押し入れなど、直射日光が当たらない場所で保管しましょう。その際、クリーニング店のビニールカバーは外してください。ビニールカバーを付けたまま保管すると、ダウンジャケットに湿気がたまり、品質が低下するからです。また、保管場所に除湿剤を忘れずに入れ、時々は換気することをおすすめします。ダウンジャケットは収納スペースが必要なので、クリーニング店の保管サービスを利用するのも便利だと思います。しわが気にならないのであれば、羽毛布団のように小さく丸めて収納するのもよいでしょう」Q.ダウンジャケットを使っていると、羽毛が飛び出すようになります。その場合、買い替えを検討した方がよいのでしょうか。担当者「羽毛が飛び出すようになったり、ふんわり感や暖かさが低下したりしてくるのはダウンウエアの特性で、元の状態をいつまでも維持するのは難しいです。繊維関連業界では、ダウンジャケットの平均使用年数は3年から4年程度と考えることもありますが、羽毛の飛び出しなどの状態変化は製品ごとに、また、着用頻度によっても異なります。買い替えを判断するタイミングは着用する人の気持ち次第だと思います」
オトナンサー編集部